【情報】家庭の廃油をディーゼル燃料に
自動車燃料
家庭で出た天ぷら油をディーゼル燃料にする試みは、各地で行われています。その中でも、熊本では、「自然と未来株式会社」の事業が全国的に注目されています!!
熊本での広がり
熊本市のゴミ収集車や市立大学のバスが「自然と未来株式会社」のバイオディーゼル燃料で動いています。
また、大手ゼネコンの建設現場の重機にも使われています。
そして、地元のガソリンスタンドは、軽油にこのバイオディーゼル燃料を5%混ぜて販売しているそうです。
2013年7月に熊本県の「くまもと循環型社会賞」を、12月には環境省から地球温暖化防止活動で「環境大臣表彰」を受けました。
メリットとデメリット
一つ目は、食物が大気中からCO2を吸収したものなので燃料として利用しても大気中のCO2を増加させる訳ではなく、地球温暖化防止,CO2の削減に貢献できる。
二つ目は、アトピーなどの原因と言われている硫黄酸化物の排出はほぼゼロで大気汚染の原因となる黒煙は軽油の1/3です。
三つ目は、燃費とエンジン性能は軽油と同等です。
四つ目は、現在、軽油取引税は課税対象外です(100%の場合)
環境に優しい燃料ですが、デメリットもあります。
その一つ目は、品質が劣化しやすく気温が0℃以下になると固形化しやすくなります。
そのため、運転前の点検や定期的なメンテナンスが必要になります。
二つ目は、給油できる場所が少ないので遠隔地へのドライブなどに注意が必要です。
地域の商用車に向いています。
三つ目は、日本のバイオディーゼル燃料の位置づけが遅れており、使用しているとメーカーの保障を受けられなくなることがあります。
環境に優しい未来の燃料としての位置づけが望まれます。
バイオディーゼル燃料の精製
家庭の廃油から不純物を取り除いた後に、化学反応を利用して廃油に含まれるグリセリンを除去してバイオディーゼル燃料になります。
前で紹介した「自然と未来社」では、抽出後に残った液体はA重油振替燃料として販売し、取出したグリセリンは液体洗剤に加工して販売する計画とのことです。
自動車燃料
家庭からの廃油を捨てるのではなくバイオディーゼル燃料として再利用。ゴミを減らし環境に優しい事業です!!