運転者の限定
運転者の限定と保険料
自動車保険に加入するときには、運転する人の年齢に条件をつけたり、誰が運転するかを限定できるようになっています。
そして運転者を限定すると、保険料が割り引かれるようになっています。
このように契約した自動車を運転する人を限定することは、自動車保険料を決める重要な要素の一つです。
運転者の年齢条件
自動車事故は年齢が若い人ほど、事故を起こす確率が高くなっています。
したがって、自動車の運転者の年齢条件を上げて、若年層が運転しないようにすると保険料を下げることができます。
以下のグラフは、年齢層別に人口10万人あたりの負傷者数を出したものです。
必ずしも自動車運転中の負傷とは限りませんが、やはり年齢が若い層ほど負傷者が多くなっており、このデータからも年齢が若いほど事故率が高そうなことがうかがえます。
- 自動車保険の年齢条件
自動車保険では、通常、補償対象となる運転者の年齢を「全年齢補償」、「21歳以上補償」、「26歳以上補償」、「30歳以上補償」などから選ぶようになっています。
保険料は「全年齢補償」が一番高く、「30歳以上補償」が一番安くなります。
運転者の年齢条件
年齢条件は、「30歳以上補償」にすると保険料が安くなりますが、そのかわり30歳未満の人は補償されません。
たとえば自分は30歳以上だけど、子供が20歳で自動車を運転するようなことがある場合、「30歳以上補償」だと子供は補償されません。
この場合、「全年齢補償」にするか、保険会社によっては子供運転者年齢限定特約がありますので、それにより全体の年齢条件は「30歳以上補償」のままで、子供の場合だけ20歳でも補償されるようにすることができます。
運停車の範囲
自動車保険では、年齢条件のほかにも誰が運転するかという運転者の範囲を特約により限定することができます。
何も限定しなければ誰が運転した場合でも補償されます。そして運転者を家族のみに限定すると、同居の家族・親族と別居の未婚の子しか補償されなくなります。
このような運転者の限定は、通常、「家族限定」、「夫婦限定(本人・配偶者限定)」、「本人限定」があります。保険料は、限定なしが一番高く、「本人限定」がいちばん安くなります。
運転者の範囲の限定
運転者の補償範囲は本人限定にすると、保険料が一番安くできますが、本人以外が運転をして事故を起こした場合は保険がきかないということになります。したがって、普段自動車を運転するのがどのような人なのかをよく考えて限定範囲を決める必要があります。
以上のように、自動車保険では、年齢条件と運転者の範囲を限定することで保険料を効果的に節約できますので、うまく組み合わせるとよいでしょう。